わんぱく宣言2008/全国こども作文・スピーチコンテスト 公式ホームページ
わんぱく宣言 2007
テーマ
「我が家の食卓」
わんぱく大賞
(最優秀賞)
三上 真惟子 (みかみまいこ)
東京/私立日本女子大学附属中学校3年
「食卓はサバイバル」
スピーチを聴く
目の前で湯気をたてる母の手作りギョーザ。
私と弟二人の大好物。家族全員席に座るのを待つのがじれったい。でも、ここは我慢して母の手伝い。香りが私をいつも以上に器用に動かす。
家族全員席に座りまずは食べ物に感謝。
「いただきます。」
しかし、これは戦いの始まりの合図でもある。
私と弟の箸はまるで猛獣のように動きだす。
しかし、人間だからルールは決めてある。お皿には三個以上とってはいけない。
「姉ちゃんとりすぎ!」
弟の声が響く。私はたまにルール違反をする。
ここは弱肉強食の世界でもあり社会全体だ。
生きるために食べる。ただ、それだけのこと。
母親達は私達が口を動かしている時に自分の分をとりながら呆れた声で言う。
「ブタじゃないんだから…。」
笑いが空気を柔らかくする。確かに今はブタ同様。そう思いつつ容赦はしない。明日はないかもしれないこの命。食位満足しておきたい。しかも、このギョーザは母の手作り。いつか、おふくろの味になるこの味をしっかりと食べておきたい。出来るならゆっくりと味わって食べたいが、そういうルールを作ってもいつの間にかルールは消える。平和なんて一瞬で壊せて地獄はすぐ作れることを実感する。永遠に続く平和なんてないと心の中で呟いた。こんなに小さな世界でも争いは起っているのだから…。
「御馳走さまでした。」
戦いはこの一言でようやく幕を閉じる。さっきまで山盛りにあったギョーザ。今は空の皿が静かに私をみている。
食育、兄弟は大切だ。私はこれらから平和、
社会、生存についていつの間にか学んでいた。
我が家の食卓は滑稽で品がないかも知れない。
けれど、冷凍食品を並べられたり、いつも外食で家族そろっているのにも関わらず黙りこくっているよりも良いと思う。今日の夕飯は一人分ずつに分かれているカレーライス。
「いただきます。」
今日は学校のチャイムだ。祖父からニュースについて聞きそれについて質疑応答が始まるだろう。祖父の頭をひねらせる確かな質問ができるか。祖父は納得のいく答えを出せるか…。
食卓はサバイバルだ。
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